石焼きいもって何故美味しいんだろう
石焼き芋が美味しい理由は、長時間加熱しているからです。
焼き芋を甘くするためには、サツマイモに含まれている
β−アミラーゼという消化酵素が同じくサツマイモ内のデンプンを、
甘い麦芽糖に変化させるからです。
β−アミラーゼが特に活発に作用する温度は70℃前後と言われ、
その時間が長いほど麦芽糖を生成します。
石焼き芋は、その温度帯で長い時間をかけてゆっくりと熱せられるため、
甘味や旨味が強くなるからです。
石焼き芋の原理は
石焼き芋は火で石を温めて、その上に焼き芋を置くことで加熱する。
火とさつまいもが直接触れ合っていないことが特徴です。
熱くなった石から遠赤外線と呼ばれる電磁波が放出され、
これによってサツマイモが加熱される。
遠赤外線は表面を暖めるのではなく体の芯から温めるというフレーズが定番だ。
それは遠赤外線が電磁波だからにほかならい。
電磁波は物体を貫通する。
レントゲンでは体にX線を当たることで体の内部を見ることができる。
これは電磁波であるX線が体の内部を貫通しているからだ。
同じように遠赤外線もサツマイモの表面から内部に浸透することができる。
遠赤外線に当たるとサツマイモが加熱されるという仕組みだ。
火で加熱した場合は、サツマイモの表面だけが温められる。
表面が焦げているが中身にには火が通っていない生焼け状態が発生する。
一方、遠赤外線を使った石焼き芋はさつまいもの内部から温めることができる。
遠赤外線は物体の内部に浸透したときに水分子を振動させる。
この振動が熱を発生させるためサツマイモの内部にある水分子から
直接熱が発生するので芯から温められるのです。
遠赤外線の正体は電磁波であるが電磁波の特徴を決めるのは波長の長さです。
波長とは、一つの波の長さのことであり波長が短い電磁波はものを貫通する。
X線の波長はとても短く、1ナノメートルです。
一方遠赤外線の波長は、3〜1000マイクロメートルなのですから、
X線の1000倍大きな波なのでX線ほどは貫通しないが、
そこそこ貫通すると思って下さい。
遠赤外線がサツマイモの内部を通過した際にサツマイモ内部の水分子に当たる。
この時に水分子が振動してサツマイモが加熱するのです。
水分子には相性の良い電磁波の波長がある。
相性はよい電磁波に当たれば水分子は良く動きます。
人間でも熱いとは波長が合うというのと同じです。
この相性の良い振動数のことを固有振動数というが、
水分子の固有振動数は遠赤外線の3〜1000マイクロメートルと相性がいい。
遠赤外線にあたった水分子が振動することで熱が発生し、
サツマイモの内部から温められるのです。
遠赤外線をたくさん出すためには熱を加えれば良い。
温かいもののそばにいれば暖かく感じるのは実は発生した遠赤外線による
加熱が原因です。
火のそばで暖かく感じるのはこれが理由で加熱によって遠赤外線が
放出されるが、同じ温度でも物質によって放出される量が変わる。
中でも石やセラミックスなどは遠赤外線をたくさん放出する。
金属の鍋よりも土鍋のほうが芯まで煮えるのは遠赤外線の効果なのです。
石を使って焼き芋を作ると石から大量の遠赤外線が放出されるのでそれを
有効にサツマイモの加熱に使うことができるので甘くなるのです。
この原理を利用したのが「さつま芋焼き器」なのです。
昔から、囲炉裏で焼いたさつまいも、焚火で焼いたさつまいも、
石焼芋屋のさつまいも、これらは皆同じ原理です。
昨今は電気調理器や電子調理器が各家庭にありますが、
さつまいも自体は食べられますが甘さが不足しています。
ですが、甘く美味しくする方法も有ります。
その方法は別途の項目で記載いたします。
自宅の器具で作る「焼いも」 の案内
さつまいもの「種類いろいろ」の案内
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